こんにちは
自分らしい生き方を手に入れるメンタルコーチング 高橋成大(せいだい)です。
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自分らしい生き方を手に入れるメンタルコーチング 高橋成大(せいだい)です。
1 はじめに
先生方は日々、学校や学級が円滑に運営されるよう、規律の維持に尽力されています。決められたルールを守らせることは、子どもたちが社会で生きていく上で不可欠な「父性愛」的な側面と言えるでしょう。しかし、子どもたちはそれぞれ異なる家庭環境で育ち、その中には「母性愛」を十分に感じて育った子もいれば、そうでない子もいます。この母性愛と父性愛のバランス、そして子どもたちの多様な背景を踏まえた上で、教育のあり方を改めて考えてみたいと思います。
2 父性愛と母性愛について
父性愛は、規律、秩序、社会規範といった、社会を構成する上で重要な要素を象徴します。学校におけるルール遵守、社会的な常識、責任感などは、父性愛の範疇と言えるでしょう。これは、子どもたちが社会の一員として自立していくために不可欠なものです。
一方、母性愛は、幼少期から思春期にかけて、様々な形で育まれます。特に重要なのは、0 歳~5 歳頃の時期です。この時期に、母親(または主要な養育者)からの愛情、安心感、安定した情緒的な関わりを通して、子どもは安全基地を確立し、自己肯定感を育みます。
具体的には、肌と肌の触れ合い、優しい言葉かけ、抱擁、一緒に過ごす時間、子どもの気持ちに寄り添う共感的な応答などが、母性愛の形成に大きく影響します。 5 歳以降も、継続的な愛情と信頼関係によって母性愛は育ちますが、幼少期の経験は基盤として非常に重要です。思春期には、同性や異性との関係性を通して、母性愛の理解が深まり、より複雑な感情を理解できるようになっていきます。しかし、幼少期に十分な母性愛を受けられなかった場合、思春期になってもその影響は残ることがあります。
母性愛は、温かさ、共感、許容といった、個人の成長を支える要素を象徴します。子どもの個性や感情を受け止め、寄り添い、成長を促す姿勢は、母性愛に基づいています。これは、子どもたちが自己肯定感を育み、健全な人格を形成するために不可欠なものです。
3 ルール遵守と心のケアの両立
では、これらのバランスをどのように取れば良いのでしょうか?私は、「ルール遵守と心のケアの両立」が重要だと考えます。これは、父性愛と母性愛の両方を子どもたちに提供することで、より健全な成長を促せるという考え方です。
では、なぜ両立が必要なのでしょうか?それは、子どもたちの心の発達に、父性愛と母性愛の両方が必要だからです。父性愛だけでは、子どもたちは抑圧され、自己肯定感を失いかねません。一方、母性愛だけでは、社会生活に必要な規律や責任感が育ちません。
母性愛が不足した子どもたちは、不安定で、感情のコントロールが苦手であったり、共感性に欠ける傾向があります。そのため、ルール違反に繋がりやすい側面もあります。一方、父性愛だけが強調されると、子どもたちは息苦しさを感じ、反発したり、心を閉ざしたりする可能性があります。
4 実践的なアプローチ
(1)個別の事情を理解する
ルール違反を起こした際には、安易な叱責や罰ではなく、その背景にある事情を丁寧に聞き取る必要があります。家庭環境、友人関係、学習面、発達段階、過去のトラウマなど、様々な要因が考えられます。聞き取りは、子どもが安心して話せる雰囲気の中で、じっくりと行うことが重要です。休み時間などを利用して短時間で行うと、子供の本当の気持ちを理解することは難しいでしょう。
(2)感情に寄り添う
子どもたちの感情を否定せず、共感的に受け止めましょう。「つらいね」「大変だったね」と、言葉で共感の気持ちを伝え、子どもが自分の感情を理解し、受け入れることができるようサポートします。 感情表現が苦手な子どもには、絵を描いたり、遊びを通して表現する機会を提供することも有効です。
(3)柔軟な対応
ルールを厳格に適用するだけでなく、状況に応じて柔軟な対応を心がけましょう。例えば、病気や家庭の事情、学習面での困難など、例外的な状況を考慮し、個別の対応策を検討します。 ただし、柔軟な対応が、ルール無視を助長することのないよう、注意が必要です。
(4)褒めることを忘れない
ルールを守ったこと、努力したこと、小さな進歩などを積極的に褒め、子どもたちの自己肯定感を高めましょう。具体的な行動を褒めることで、子どもは自分の行動と結果を結びつけ、自信を持つことができます。また、頑張りを認めることで、モチベーションを高める効果も期待できます。
(5)信頼関係を築く
先生と子どもたちの間に信頼関係が築かれていると、子どもたちはより安心して先生に相談できるようになります。日頃から、子どもたちと積極的にコミュニケーションを取り、個々の興味関心に耳を傾け、信頼関係を築く努力をしましょう。 信頼関係は、一朝一夕に築けるものではなく、継続的な努力が必要です。
5 温かい教育を目指して
子どもたちの健全な育成のためには、父性愛と母性愛の両方をバランスよく提供することが重要です。ルール遵守を徹底するだけでなく、子どもたちの心に寄り添い、個々の事情を理解し、柔軟に対応していくことが求められます。先生方一人ひとりが、子どもたちの心に寄り添い、温かい教育を実践することで、より良い未来を築いていけるのではないでしょうか。
先生方が、父性愛のルールばかりを強調してしまうと、子どもたちの反発を招くことがあります。そうならないための対処法などもお話しできます。気になる方は、ご相談ください。
詳しく知りたい方は、ぜひご相談ください。一緒に考えて、あなたに合った方法を見つけましょう。