オンライン・カウンセリング《輝き》

１　はじめに

　「最近、子どもの顔を見るとため息をつかれる気がする」
「話しかけても、返事がそっけない」
そんなふうに感じたことはありませんか？

　もし心当たりがあるなら、
それは子どもからの小さなSOSかもしれません。
　実は今、不登校の子どもたちがネットで
検索している言葉に「親がうざい」があります。
　その裏に隠された本当の気持ちに、
少しだけ耳を傾けてみませんか？

２　子供も疲れている、だからこそ…。
　不登校の子どもたちは、親に対して「うざい」と感じるほど、
心が疲れ、追い詰められていることがあります。
そのサインに気づき、無理に変えようとせず、
そっと寄り添うことがとても大切です。

３　なぜなら
　親が良かれと思ってかけた言葉や行動が、
子どもにとっては「監視」や「否定」と感じられ、
さらに心を閉ざしてしまうことがあるからです。

　特に不登校中の子どもは、自分に自信を失い、
社会や家族との関係に敏感になっています。

そんなとき、親からの何気ない言葉さえも、
「自分を責めている」「理解されない」と受け止め、
結果的に「親がうざい」と感じ、
検索してしまうほどに孤独感を深めてしまうのです。　

４　たとえば

①「そろそろ学校に行ける？」と聞く → 子どもは「プレッシャーをかけられた」と感じる

②「あなたのためを思って言ってるのよ」 → 子どもは「自分の気持ちを無視された」と感じる

③「友達は頑張ってるよ」 → 子どもは「比べられて否定された」と受け取る

④「何もしないでいいの？」 → 子どもは「自分は役立たずだ」と感じる

⑤「いつまでもこうしてられないよ」 → 子どもは「未来を否定された」と思う

　これらは決して親が悪いわけではありません。
　むしろ、「子どものために」と思うがゆえに出てくる言葉です。
　
　しかし、追い詰められている子どもにとっては、「本当の自分を理解してもらえない」という孤独感を深めるきっかけになります。

　この「理解されない孤独感」は、
ときに「もう誰にも助けてもらえない」
「自分なんて必要ない」という
絶望にまでつながることがあります。

　だからこそ、親は焦らず、言葉で解決しようとせず、まず「存在を受け止める」ことが大切なのです。

５　まとめ
　不登校の子どもが「親がうざい」と検索する背景には、
「本当はわかってほしい」という切実な願いが隠れています。
　親ができることは、
「何とかしよう」とするのではなく、
静かに寄り添うことです。

〔今日からできる小さなアクションをいくつかご紹介します〕

①子どもに何も聞かず、そっとお茶を置いてみる

②一緒にテレビを見ながら、何も話さず笑う

③「今日もいてくれてありがとう」とだけ伝える

④子どもの好きな食べ物を用意して、何も言わず出す

⑤子どもが話しかけてきたときは、アドバイスではなく、まず「そうなんだね」と受け止める

　こうした小さな積み重ねが、子どもの心に「ここにいてもいい」という安心感を育てます。

　あなたの存在そのものが、子どもにとってかけがえのない支えになっています。
　
焦らず、比べず、ただ一緒にいてあげること。
それが、不登校の子どもたちが再び一歩を踏み出すための、大きな力になるのです。