こんにちは
自分らしい生き方を手に入れるメンタルコーチング 高橋成大(せいだい)です。
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こんにちは
自分らしい生き方を手に入れるメンタルコーチング 高橋成大(せいだい)です。
中学1年のある朝。
部活の朝練がいつもより少し長引いてしまい、私は朝の会に遅れて教室へ向かいました。
いつもなら間に合っているのに、その日は顧問の先生がなかなか終わりにしてくれなかったのです。
教室に入ってすぐ、担任に理由を伝えようとしました。
でも返ってきた言葉はこうでした。
「まずは殴らせろ。理由はそれからだ。」
私は理由すら聞いてもらえず、ビンタされました。
その瞬間、「どうせ言っても聞いてもらえない」という感覚が心の奥に深く刻まれました。
怒りと悔しさと、どうにもならない悲しさが混ざった感情。
今でも、あの時の教室の空気を思い出すことがあります。
🎨【努力しても、見てもらえない悲しさ】
それからしばらくして、校内写生大会がありました。
作品が仕上がらない生徒は宿題になり、私は家で夜の8時から朝の4時まで描き続けました。
納得のいく色がどうしても出せず、ほんの一部だけ塗らずに提出することになりました。
忘れたと思われたくなかった私は、画用紙の裏にこう書きました。
「夜8時から朝4時まで一生懸命描きました。どうしても納得のいく色が出なくて、仕上げられませんでした。」
名前のすぐ横に、丁寧に書き添えて提出しました。
読んでくれると信じて。
でも、担任から返ってきたのは——
「なんで終わってないんだ」
という怒りの言葉だけでした。
私は言葉を飲み込みました。
言いたいことはあった。でも、あの勢いに、また負けてしまいました。
🧠【“伝わらなかった”経験がつくった心の反応】
心理学では、こうした経験が心に与える影響を「小さなトラウマ」と呼ぶことがあります。
傷は目に見えなくても、心の深いところで「わかってもらえない」「話しても無駄」と感じるようになります。
そしてそれは、「言いたいのに言えない」
「失敗すると責められると思ってしまう」
「相手の顔色を過剰に気にしてしまう」
といった“反応のクセ”として残っていきます。
実は、小学校時代にも同じような体験をしていました。
何かを言いたくても、うまく言葉にならず、誤解され、責められる——
そんな経験の積み重ねが、「どうせダメだ」「伝えても無駄だ」という思い込みを私の中に育てていったのです。
👣【教師になって、私は決めたことがある】
この体験は、今でも私の心に静かに残っています。
でも同時に、それは「教師になった理由」でもありました。
私は思ったのです。
「もう、あのときの私のような思いを、子どもにさせたくない」と。
だから教師になってからは、子どもの話を最後まできちんと聞くことを大切にしました。
どんなに忙しくても、叱る前にまず「なぜそうなったのか」を尋ねました。
子どもが言葉に詰まるときは、話してくれるまでじっくり待ちました。
もちろん、叱ることもあります。
でも、それは一方的に責めるのではなく、
「何がいけなかったのか」「どうすればよかったのか」を一緒に考える時間にしてきました。
🛋【“安全な関係”が、人を変える】
心理学には「心理的安全性」という言葉があります。
ミスをしても、弱さを見せても「大丈夫」と感じられる空気のことです。
私が教室でつくりたかったのは、まさにその空気でした。
子どもが安心して「ほんとうの気持ち」を出せる場所。
自分の声が届くと信じられる関係。
それは、過去の私が一番欲しかったものです。
だからこそ、私は今日も耳を澄まします。
子どもたちの、小さな心の声に。
🗣【「先生が一番話しやすい」と言われた日のこと】
教員17年目のある日、部活動の生徒からこう言われたことがあります。
「先生が一番、話しやすいです。」
その一言が、どれほど嬉しかったか。
自分が積み重ねてきた姿勢が、ちゃんと伝わっていたんだと思えた瞬間でした。
実は、こうした言葉が自然に出てくる背景には、心理学的にも意味があります。
「この人は、自分を裁かない」「安心して弱音を吐ける」と感じる関係を、心理学では「安全基地(secure base)」と呼びます。
子どもたちにとっての“安全基地”になれたことは、過去の自分自身への小さなリベンジでもありました。
私の“あの体験”があったからこそ、私は子どもと「ただ叱る」のではなく、一緒に考える姿勢を持ち続けられました。
そしてそれが、長い時間をかけて「信頼」というかたちで返ってきたのだと思います。
\ もし、過去の自分と向き合いたいと思ったら /
私自身、長い間「自分なんてダメだ」と思いながら生きてきました。
でも少しずつ、自分を理解し直し、取り戻していけた気がしています。
そんな体験を、今度は誰かの力になれたら…と思っています。
気になる方は、こちらへどうぞ
詳しく知りたい方は、ぜひご相談ください。一緒に考えて、あなたに合った方法を見つけましょう。